釣りキャンプツーリングの始め方|仕舞寸法50cmで積む合法パッキング術

釣りキャンプツーリングの始め方|仕舞寸法50cmで積む合法パッキング術

「自分のバイクで旅をして、釣った魚を焚き火で焼いて食べたい」
そんなロマンを抱きつつも、いざ準備を始めると現実は厳しいものです。

・キャンプ道具だけで荷物が一杯。長い釣り竿なんてどう積めばいい?
・無理に積んで警察に捕まったり、走行中に落下させたりしないか不安
・釣れた魚をバイクで運ぶと、荷物が魚臭くならないか心配

バイクの積載には厳しい法的制限があり、特にロッドの固定方法は一歩間違えれば道路交通法違反になります。また、エンジンの振動で精密なリールが壊れるリスクも無視できません。

この記事では、バイク積載の安全ルールを遵守しつつ、快適に釣りキャンプを楽しむためのノウハウを完全解説します。仕舞寸法50cm以下の道具選びから、絶対に汁漏れしない二重防水パッキング術まで網羅しました。

これを読めば、危険な積載や道具の破損を回避し、スマートな旅人としてデビューできます。結論から言えば、成功の鍵は「仕舞寸法」にこだわった道具選びと、バッグ内への完全収納です。

バイクで釣りキャンプツーリングを始める魅力と乗り越えるべき3つの壁

釣りキャンプツーリングは、バイクの機動力とアウトドアの醍醐味を凝縮した究極の遊びです。しかし、そこにはライダー特有の課題も存在します。

これから解説するポイントは以下の3点です。

  • 自給自足スタイルの魅力
  • 積載と法律の壁
  • 目指すべきスタイル

この章では、理想の旅を実現するために避けて通れない現実的なハードルについて説明します。

自給自足ツーリング|自分のバイクで移動して釣った魚を食べる非日常感

バイクで釣り場へ向かい、その日の食材を自らの腕で確保する行為には、単なるレジャーを超えた根源的な喜びがあります。スーパーマーケットで購入した切り身を焼くのとは異なり、自然の中から糧を得るプロセスそのものが、強烈な非日常体験となるからです。

例えば、海岸線をツーリングした後に夕マズメ(日没前後の魚が釣れやすい時間帯)を狙い、釣り上げたアジやカサゴを焚き火で塩焼きにするシーンを想像してみてください。波音を聞きながら、愛車を眺めて食べる獲りたての魚の味は格別といえるでしょう。

移動手段であるバイクと、食料調達手段である釣りを組み合わせることで、現代社会では味わいにくいサバイバル感や達成感を手軽に味わえます。この「自給自足の旅」こそが、多くのライダーを惹きつけてやまない最大の魅力です。

ライダーが直面する積載量の限界と長尺ロッド持ち運びのリスク

理想の旅を実現しようとした時、最初にぶつかるのが「荷物が乗り切らない」という物理的な壁です。バイクは四輪車と比較して積載スペースが圧倒的に少なく、キャンプ道具一式を積むだけでも工夫が必要な乗り物といえます。

そこに釣り道具を追加するのは容易ではありません。特に問題となるのが「ロッド(釣り竿)」の長さです。一般的なルアーロッドは2本継ぎ(2ピース)が主流で、分解しても仕舞寸法(収納時の長さ)が1メートルを超えるものが多く存在します。これをバイクの横にくくりつけると、すり抜け時に接触事故を起こすリスクが高まるだけでなく、道路交通法の積載制限(積載装置からプラス30cmまで)に抵触する恐れがあります。

無理な積載は走行安定性を損なうため、コーナーリング中に荷崩れを起こして転倒する危険性も否定できません。安全に目的地へ辿り着くためには、道具選びの段階からバイク積載を前提とした厳しい基準が必要になります。

目指すべきは荷崩れせずスマートに魚を持ち帰る旅慣れたスタイル

これから釣りキャンプツーリングを始めるにあたり、目指すべきゴールは「全ての道具がシートバッグの中に収まっている状態」です。車体の外に長い棒状のものをぶら下げて走るのではなく、コンパクトにパッキングされた荷姿こそが、安全でスマートなライダーの証となります。

また、釣った魚の持ち帰り方法についても、事前の対策が欠かせません。簡易的なクーラーボックスでは、バイクの振動で蓋が開き、中の氷水や魚の体液が漏れ出して、寝袋や着替えが魚臭くなる悲劇が頻発しています。

「仕舞寸法50cm以下のパックロッド(分割数が多い竿)」を選び、完全防水のドライバッグを活用するなど、道具選びとパッキング技術を駆使してリスクを排除しましょう。誰が見ても危なげなく、撤収もスムーズに行える「旅慣れたスタイル」を確立することが、長くこの趣味を楽しむための秘訣です。

釣り道具を買う前に知るべき道路交通法とバイクの積載ルール

バイクで釣り道具を運ぶ際、単に「積めれば良い」というわけではありません。道路交通法で定められた厳格な数値を守らなければ、違反切符を切られるだけでなく、走行中の転倒事故など重大な危険を招く恐れがあります。

ここでは、釣りキャンプツーリングを始める前に必ず押さえておくべき法的ルールと、安全な積載方法について解説します。

  • 積載装置から長さプラス30cmまで!自動二輪車の制限数値を把握する
  • 市販ロッドホルダーは危険?高さ2m制限と横風リスクの落とし穴
  • 警察に止められない唯一の正解はシートバッグ内への完全収納

積載装置から長さプラス30cmまで!自動二輪車の制限数値を把握する

自動二輪車の積載制限は、道路交通法施工令によって明確に数値化されています。感覚で積むのではなく、以下の基準を厳守してください。

  • 長さ: 積載装置の長さ + 0.3m(30cm)以下
  • 幅: 積載装置の幅 + 左右0.15m(15cm)以下
  • 高さ: 地上から2.0m以下

ここで重要なのは「積載装置」の定義です。これはバイクのリアキャリアやタンデムシート部分を指します。つまり、車体の全長から30cmはみ出して良いわけではなく、あくまで荷物を載せるキャリア等の後端から30cmまでしか認められていません。

例えば、9ft(約2.7m)のシーバスロッドは、2ピース(2本継ぎ)の場合、仕舞寸法が約140cmになります。これをバイクの後ろへ水平に突き出すように積めば、ほとんどの車種で「長さ制限」を超過します。違反点数や反則金の対象になるだけでなく、後続車や歩行者に接触するリスクが高まるでしょう。まずはメジャーを使って、自分のバイクの積載装置サイズを正確に測ることから始めてください。

市販ロッドホルダーは危険?高さ2m制限と横風リスクの落とし穴

「バイク用ロッドホルダーを使えば大丈夫」と考えるのは早計です。カー用品店やネット通販で市販されているホルダーであっても、取り付け方や積む竿の種類によっては違法状態になります。

最も注意すべきは「高さ制限」です。長いロッドをホルダーに立てて運ぶスタイルは、地上から2mを超えてしまうケースが少なくありません。特にオフロードバイクなどシート高がある車種では、少し長めの竿を差しただけで即座に制限値をオーバーします。トンネルや高架下の設備、街路樹の枝に竿先が接触し、破損や転倒事故を引き起こす原因となり得ます。

また、風の影響も無視できません。ロッドを立てて走行すると、横風を受けた際にテコの原理で車体が煽られます。高速道路や海沿いの橋の上では、この風圧が致命的なハンドリングミスを誘発しかねません。「売られているから合法」と安易に判断せず、保安基準に適合するかどうかをご自身で確認しましょう。

警察に止められない唯一の正解はシートバッグ内への完全収納

法的リスクと安全性を両立させる最適解は、釣り竿を「荷物の一部」としてシートバッグの中に完全に収納することです。これなら長さや幅の制限を気にする必要がなく、警察に止められる心配もありません。

バッグからはみ出さないためには、ロッドの「仕舞寸法(縮めた状態の長さ)」が重要になります。一般的な大型シートバッグの幅は50cmから60cm程度です。したがって、仕舞寸法が50cm以下になるパックロッド(モバイルロッド)を選べば、バッグの底に真横にして収納できます。

バッグ内に収めるメリットは法的遵守だけではありません。転倒時の破損防止や、盗難リスクの低減にも繋がります。スマートで旅慣れたライダーに見られるためにも、外付けや長物積載は避け、コンパクトな装備でパッキングを完結させてください。

※本記事は執筆時点の情報に基づき作成されています。正確な情報提供に努めていますが、内容の正確性や安全性を保証するものではありません。意思決定の際は、公式サイトや専門家の助言をご確認ください。

釣りキャンプツーリングの始め方で重要な仕舞寸法50cm以下の道具選び

バイクへの積載において、最も頭を悩ませるのが「長尺物」の扱いです。法的な制限をクリアし、かつ走行中の安全性を確保するためには、道具のサイズ選びが成功の鍵を握ります。

このセクションでは、ツーリングバッグへの収納を前提とした最適なギア選びについて解説します。

  • シートバッグにシンデレラフィットするロッドのサイズ基準
  • 移動と釣りのスタイルに合わせたパックロッド(携帯型釣竿)の選び方
  • 振動や破損リスクを考慮したリールとテントの選定ポイント

一般的なシートバッグに真横収納できる仕舞寸法50cmが絶対条件

バイク用の釣り道具選びにおいて、最初に確認すべきスペックは「仕舞寸法(しまいすんぽう)」です。これはロッド(釣竿)を縮めたり分解したりして収納状態にしたときの長さを指します。結論として、仕舞寸法50cm以下の製品を強く推奨します。

多くのライダーが愛用するツーリング用シートバッグ(タナックス製など)のメイン気室の幅は、拡張前で概ね50cmから55cm程度に設計されています。50cm以下のロッドであれば、バッグの底面に「真横」に収納できるでしょう。

もし仕舞寸法が60cmを超えると、バッグ内で斜めに配置しなければならず、デッドスペースが生まれてパッキングの難易度が跳ね上がります。他のキャンプ道具を効率よく詰め込むためにも、ロッドは底面に平積みできるサイズを選んでください。バッグからはみ出して積載するリスクを冒す必要もありません。

機動力重視ならリールを付けたまま縮められるダイワのモバイルパック

基本スペック・特徴

  • 全長2.29m / 継数: 6本
  • 仕舞寸法49cm
  • 自重122g
  • 価格約14,000円〜

DAIWA公式サイト →

移動先で「ちょっと良さそうな漁港」を見つけたとき、すぐに竿を出したい方には、ダイワの「モバイルパック」シリーズが適しています。特に「766TML・Q」モデルは仕舞寸法が49cmと非常にコンパクトです。

このロッドの最大の特徴は、テレスコピック(振出)方式を採用している点にあります。ラジオのアンテナのように伸縮する構造のため、ガイド(糸を通す輪)にラインを通し、リールをセットした状態のまま縮めておくことが可能です。

釣り場に着いたら伸ばすだけで準備が完了し、移動時は縮めるだけで即座にバイクへ戻れます。部品を無くす心配も少なく、ランガン(ポイントを次々と移動するスタイル)を楽しむアクティブなライダーにとって、この機動力は大きな武器となるでしょう。

本格的なルアー釣りには性能重視のシマノフリーゲームXT

基本スペック・特徴

  • 全長2.29m / 継数: 5本
  • 仕舞寸法50.4cm
  • 付属専用セミハードケース
  • 価格約18,000円〜

SHIMANO公式サイト →

キャンプだけでなく、釣り自体のクオリティも妥協したくないという方には、シマノの「フリーゲーム XT S76M」をおすすめします。こちらは並継(マルチピース)と呼ばれる、分割されたパーツを繋ぎ合わせる構造です。

振出式に比べてブランクス(竿の軸)の強度が保ちやすく、ワンピースロッドに近い自然な曲がりを実現しています。シーバス(スズキ)やエギング(イカ釣り)など、繊細な感度とパワーが求められる釣りでも十分な性能を発揮できるはずです。

仕舞寸法は50.4cmと基準値をわずかに超えますが、許容範囲内と言えます。特筆すべきは、専用の頑丈なセミハードケースが付属している点です。バイクの振動や他の荷物による圧迫から、繊細な穂先を確実に守ってくれます。

隙間に放り込める55cmの穴釣りロッド!ジャッカルのエッグアーム

基本スペック・特徴

  • 全長55cm (ワンピース)
  • 用途穴釣り
  • 特徴ポップなデザイン
  • 価格約4,500円

JACKALL公式サイト →

メインの釣り具とは別に、どうしても魚を釣って夕食にしたい時の「抑え」として優秀なのが、ジャッカルの「エッグアーム Shorty」です。全長わずか55cmのワンピースロッドで、おもちゃのような見た目に反して実用性は抜群です。

このロッドは「穴釣り」に特化しています。穴釣りとは、テトラポッドや岩の隙間に餌を落とし込み、そこに潜むカサゴやメバルを狙う釣法です。難しいキャスト(投げる動作)が不要で、魚がいる場所に直接アプローチできるため、初心者でも釣果を上げやすいのが魅力と言えます。

シートバッグの隙間やサイドポケットに無造作に放り込んでおけるサイズ感も、積載制限のあるバイク旅には好都合でしょう。「ボウズ(釣果ゼロ)」を回避するための頼もしいサブウェポンです。

リールはハンドルが外せるねじ込み式を選んで移動時の破損を防ぐ

ロッド選びと同様に重要なのが、リール(糸巻き機)の選定とパッキング方法です。バイクのエンジンの高周波振動は精密機械であるリールにダメージを与えやすく、特にハンドル部分は出っ張っているため破損の筆頭箇所となります。

購入時は、ハンドルを折りたたむタイプではなく、完全に根元から取り外せる「ねじ込み式」のモデルを選びましょう。移動時は必ずハンドルをボディから外し、それぞれを厚手のタオルや靴下で包んでください。

こうすることで容積が減り、パッキングしやすくなるだけでなく、外部からの衝撃に対しても強くなります。ハードケースの中でリールが暴れて傷だらけになる事故も防げるでしょう。現地でスムーズに釣りを楽しむために、事前の防御策は必須です。

設営スピード最優先!モンベルのムーンライトテント2を選ぶ理由

基本スペック・特徴

  • 収納サイズ本体φ17×35cm
  • 総重量2.46kg
  • 特徴圧倒的な設営スピード
  • 価格41,580円

モンベル公式サイト →

釣りとキャンプを両立させる場合、最も貴重なリソースは「時間」です。釣れる時間帯である夕マズメ(日没前後)を逃さないためには、キャンプ場到着後のテント設営をいかに短縮できるかが勝負となります。

そこで推奨したいのが、モンベルの「ムーンライトテント2」です。その名の通り「月明かりの下でも設営できる」ほど構造がシンプルで、A型フレームを組み上げて生地を吊り下げるだけで完成します。

釣りに夢中になってチェックインが遅れ、薄暗くなってからの設営になっても、このテントなら失敗しません。収納時の長さも約44cm(ポール含む)とコンパクトで、ロッドと共にシートバッグへ真横に収まります。設営のストレスを最小限に抑え、釣りに集中する時間を確保しましょう。

※本記事は執筆時点の情報に基づき作成されています。正確な情報提供に努めていますが、内容の正確性や安全性を保証するものではありません。意思決定の際は、公式サイトや専門家の助言をご確認ください。

バイクの振動と汚れを完全攻略する二重防水パッキング術

バイクでの釣りにおける最大の懸念事項は、釣った魚の「汁漏れ」によるバッグの汚染と、走行中の「振動」による精密機器の破損です。これらは適切なパッキング技術で完全に防ぐことができます。

このセクションでは、快適なツーリングを維持するための以下のような具体的なノウハウを解説します。

  • 絶対に汁漏れさせない二重防水システムの構築
  • シンデレラフィットする推奨アイテムの組み合わせ
  • 大物が釣れた際の緊急対応策
  • リールなどの精密機器を守る振動対策

汁漏れと臭いを100%防ぐ!ドライバッグとソフトクーラーの二重構造

魚を持ち帰る際、最も避けなければならないのが「魚の汁漏れ」です。
一般的なクーラーボックスだけでは、バイクの振動や傾きによって蓋の隙間から水分が漏れ出し、シートバッグや愛車、最悪の場合は着替えまで魚臭くなる悲劇が起こり得ます。

これを防ぐ唯一の解が、「ドライバッグの中にソフトクーラーを入れる」という二重構造(マトリョーシカ方式)です。
ドライバッグとは、カヤックや登山で使用される完全防水の袋のことで、開口部をくるくると巻いて(ロールトップ)閉じる仕組みになっています。

この構造ならば、万が一中のソフトクーラーから水が漏れても、外側のドライバッグが完全に遮断します。
逆に、泥跳ねなどで外側のバッグが汚れても、中のクーラーや食材は守られます。
臭いも密封されるため、スマートに魚を持ち運ぶことが可能です。

コミネの防水バッグ35Lとサーモスソフトクーラー15Lのシンデレラフィット

基本スペック・特徴

  • 容量35L
  • サイズ69×51×18.5cm
  • 特徴完全防水
  • 価格約3,000円

コミネ公式サイト →

基本スペック・特徴

  • 容量15L
  • 構造5層断熱
  • 特徴折りたたみ可能
  • 価格約2,500円

サーモス公式サイト →

二重構造を実践する上で、サイズ選びは非常に重要です。
そこでおすすめなのが、コミネ(KOMINE)の「WPコンパクトドライバッグ35」と、サーモス(THERMOS)の「ソフトクーラー 15L」の組み合わせです。

コミネのドライバッグは35リットルという容量がありながら、バイクへの積載を考慮した縦長形状で、価格も手頃です。
一方、サーモスのソフトクーラーは5層断熱構造による圧倒的な保冷力を持ち、スーパーの買い物カゴ程度の食材や魚が十分に入ります。

これらを組み合わせると、サーモスのクーラーがコミネのバッグの中に驚くほどぴったりと収まります(シンデレラフィット)。
余ったスペースには、コンビニで買った板氷や飲み物を詰めることができ、保冷効率も向上します。
このセットさえあれば、高価なハードクーラーを積載する苦労から解放されるでしょう。

想定外の大物に備えるタカ産業の青物用クーラーバッグ活用法

基本スペック・特徴

  • サイズ100×32×32cm
  • 用途青物・シーバス用
  • 特徴長尺・折りたたみ可
  • 価格約4,000円

タカ産業公式サイト →

狙いとは裏腹に、シーバスやイナダ(ブリの若魚)といった60cmを超える「青物(あおもの)」が釣れてしまうことがあります。
このような嬉しい誤算に対応するため、タカ産業の「青物用クーラーバッグ」を忍ばせておくのがベテランの知恵です。

このバッグは細長い形状をしており、普段は小さく折りたたんでシートバッグの隙間に収納できます。
いざ大物が釣れたら、このバッグ広げて魚を入れ、リアシートやサイドバッグの上に「長物」としてロープで括り付ければ、安全に持ち帰ることができます。
「釣れすぎて困る」という贅沢な悩みに備える、必携のサブアイテムと言えるでしょう。

リールのハンドルは外して衣類で包む!振動による破損対策テクニック

バイクのエンジンから発生する高周波の振動は、リールのような精密機械にとって天敵です。
特にハンドル部分は、振動で固定ネジが緩んで脱落したり、他の荷物と干渉してベールアーム(糸を巻き取る金属の枠)が曲がったりするリスクが高い箇所です。

移動時は必ずリールのハンドルを取り外してください。
ハンドルが折りたたみ式の場合は畳むだけでなく、可能なら外して別の場所に保管するのが安全です。
外したハンドルとリール本体は、それぞれ厚手のタオルや着替え(Tシャツや靴下など)の中に巻き込みます。

こうすることで、衣類が優れた緩衝材(クッション)となり、路面のギャップやエンジンの振動から繊細なギアを守ってくれます。
専用のハードケースも有効ですが、衣類パッキングは荷物を増やさずに保護力を高める効率的なテクニックです。

重心安定とギアを守るためのバッグ内レイヤー構造を図解

最後に、シートバッグへの詰め方(パッキング)の順序を解説します。
バイクの運動性能を損なわず、かつ道具を守るためには、以下の3層レイヤー構造を意識してください。

  1. 下層(重量物・土台):
    バッグの底には、テントのポール、ペグ、水、缶詰などの「重くて硬いもの」を敷き詰めます。重心を低くすることで走行時のフラつきを抑え、バッグの底面を安定させます。
  2. 中層(精密機器・保護):
    振動の影響を最も受けにくい中心部分に、衣類で包んだリール、カメラ、ランタンなどを配置します。周囲を寝袋や着替えで囲むことで、前後左右からの衝撃を吸収させます。
  3. 上層(軽量物・即応):
    一番上には、レインウェアや防寒着、救急セットなど、すぐに取り出す可能性がある「軽くてかさばるもの」を入れます。

この順序を守ることで、ワインディングロードでも荷崩れせず、大切な釣り具を破損から守りながら目的地へ向かうことができます。

※本記事は執筆時点の情報に基づき作成されています。正確な情報提供に努めていますが、内容の正確性や安全性を保証するものではありません。意思決定の際は、公式サイトや専門家の助言をご確認ください。

釣りキャンプツーリングの成功は設営ファーストのスケジュールで決まる

キャンプと釣りの両立は時間との戦いです。欲張って予定を詰め込みすぎると、どちらも中途半端になりかねません。

成功の秘訣は、バイクという移動手段の特性を活かしつつ、余裕を持った行動計画を立てることです。具体的なポイントは以下の3点になります。

  • 設営を最優先するスケジュールの確保
  • 釣り場への機動力ある移動スタイル
  • 命をいただくための処理とマナー

13時チェックインで寝床確保してから夕マズメを狙う黄金ルート

初心者が最も陥りやすい失敗は、キャンプ場へ向かう途中で竿を出してしまうことです。釣りに夢中になり時間を忘れ、キャンプ場への到着が日没後になってしまうケースが後を絶ちません。

暗闇の中、バイクのヘッドライトだけを頼りにテントを設営するのは、精神的にも体力的にも過酷です。まずは13時のチェックイン開始と同時にキャンプ場へ入り、テントを設営して寝床を完成させてください。

重い荷物を降ろして身軽になれば、心に余裕が生まれます。そこから、魚の食事タイムである「夕マズメ(日没前後の1〜2時間)」に合わせて釣り場へ向かいましょう。最も釣れる時間帯に集中して竿を出すことが、釣果への近道であり、安全な旅の鉄則といえます。

キャンプ場から釣り場への移動は身軽なサブバッグ装備に切り替える

テントや寝袋などの重装備をキャンプサイトにデポ(配置)したら、釣りモードへ装備転換します。ここからは、機動力を重視したサブバッグスタイルの出番です。

大きなシートバッグはテント内に残し、ウエストバッグや小型のショルダーバッグに必要な道具だけを詰め込みましょう。持っていくのは以下のアイテムです。

  • パックロッドとリール
  • 厳選したルアーケース1つ
  • プライヤーとフィッシュグリップ
  • 飲み物とタオル

身軽な状態でバイクに跨り、風を感じながら近場の漁港や堤防へ向かう時間は、ツーリングキャンパーだけの特権です。万が一の転倒リスクを減らすためにも、釣り場への移動時は徹底した軽量化を心がけてください。

現地で美味しく食べるためのナイフ血抜き手順とゴミ持ち帰りマナー

釣った魚をキャンプサイトで焼いて食べるなら、鮮度を保つための下処理が欠かせません。魚が生きているうちにエラにナイフを入れ、海水の中で血を抜くことで、臭みが抜け劇的に美味しくなります。

血抜き後は、持参したジップロックに入れてクーラーバッグへ収納しましょう。クーラー内で魚が水に浸からないよう注意が必要です。

楽しんだ後のマナーも忘れてはいけません。釣り糸の切れ端や仕掛けのパッケージは、野生動物や環境にとって有害なゴミとなります。「来た時よりも美しく」を合言葉に、自分のゴミはもちろん、目についたゴミも拾って帰るのがスマートな釣り人の流儀です。

※本記事は執筆時点の情報に基づき作成されています。正確な情報提供に努めていますが、内容の正確性や安全性を保証するものではありません。意思決定の際は、公式サイトや専門家の助言をご確認ください。

予算別スターターセットとバイク乗り入れ可能なキャンプ場選び

釣りキャンプツーリングを始めるにあたって、最初にぶつかる壁が「道具選び」と「場所選び」です。すべての道具をハイエンドで揃える必要はありませんし、いきなりハードな野営地を目指す必要もありません。自分のスタイルと予算に合わせて、段階的に装備を整えていくのが賢い方法です。

ここでは、予算別の装備プランと、バイクでのアクセスに優れた初心者向けのキャンプ場を紹介します。

・体験重視の3.5万円エントリープラン
・長く遊べる7万円スタンダードプラン
・旅人仕様の12万円ハイエンドプラン
・バイク乗り入れ可能な釣り場近接キャンプ場
・釣果に依存しない食事のリスク管理

予算3.5万円で体験重視!穴釣りロッドと安価テントのエントリープラン

まずは最小限の投資で「釣って食べる」体験をしてみたい方に向けたプランです。ここでの主役は、ジャッカルのエッグアーム Shortyという穴釣り専用ロッドです。全長55cmのワンピースロッドで、複雑な組み立てが不要なため、初心者でも扱いやすいのが特徴と言えます。

このプランのコンセプトは以下の通りです。

  • 釣りスタイル: テトラポッドや岩の隙間に糸を垂らす「穴釣り」。高度なキャスト技術が不要で、カサゴやアイナメなどの根魚が釣れやすいため、ボウズ(1匹も釣れないこと)のリスクを減らせます。
  • テント: 1万円台で購入できる安価なツーリングテントを選択。Naturehikeなどのコストパフォーマンスに優れたブランドが候補になります。
  • クーラー: 100円ショップの保冷バッグや、ホームセンターの安価なソフトクーラーを使用。

「まずはやってみる」ことに特化した構成ですが、穴釣りは意外と奥が深く、ベテランになっても楽しめる釣り方です。浮いた予算でガソリン代やキャンプ場の利用料を賄い、場数を踏むことを優先しましょう。

予算7万円で長く遊ぶ!ダイワパックロッドと定番ギアのスタンダードプラン

趣味として長く続けたい、ルアー釣りでシーバスやアジも狙いたいという方には、信頼性の高いメーカー製ギアで固めたスタンダードプランを推奨します。核となるのは、ダイワのモバイルパック 766TML・Qです。

このセットの特徴はバランスの良さにあります。

  • ロッド: 仕舞寸法49cmのテレスコピック(振出)式で、バイクへの積載性が抜群です。リールを付けたまま縮められるため、釣り場での移動(ランガン)もスムーズに行えます。
  • リール: ダイワのレブロスなど、実売1万円以下のエントリークラスでも十分な性能を持ったリールを組み合わせます。
  • テント: コールマンのツーリングドームSTなど、バイクキャンパーの定番モデルを選択。前室が広いため、雨天時でも荷物を濡らさずに済みます。
  • クーラー: サーモスのソフトクーラー 15Lを導入。5層断熱構造により、安価な保冷バッグとは比較にならない保冷力を発揮します。

この装備があれば、堤防からの投げ釣りからルアーフィッシングまで幅広く対応でき、キャンプの快適性も格段に向上するはずです。

予算12万円で旅人仕様!シマノとモンベルで極めるハイエンドプラン

積載量に制限があるバイクだからこそ、軽量・コンパクトかつ高性能なギアにこだわりたい。そんな「旅慣れたライダー」を目指すなら、シマノとモンベルを組み合わせたハイエンドプランが最適解です。

道具のスペックが旅の質を劇的に変えます。

  • ロッド: シマノのフリーゲーム XT S76Mを選定。並継(マルチピース)タイプでありながら仕舞寸法50cmを実現しており、振出式よりもブランクスの強度が強く、不意の大物にも対応可能です。
  • テント: モンベルのムーンライト テント2。その名の通り「月明かりの下でも設営できる」ほど簡単で、設営・撤収の速さは疲労軽減に直結します。収納サイズも非常にコンパクトです。
  • パッキング: コミネのWPコンパクトドライバッグ35を採用。完全防水バッグの中にサーモスのソフトクーラーを収める二重構造で、魚の汁漏れを完璧に防ぎます。

初期投資はかかりますが、設営時間の短縮や移動の疲労軽減により、釣りを楽しむ時間と体力を最大限に確保できる最強の布陣です。

徒歩で海釣りに行けるケニーズやマナビスなどおすすめキャンプ場リスト

道具が揃ったら、次は目的地選びです。バイク釣りキャンプ初心者は、以下の条件を満たすキャンプ場からデビューすることをおすすめします。

  1. バイクのサイト乗り入れが可能: 重い荷物を運ぶ手間がなく、愛車の横で過ごせます。
  2. 釣り場が徒歩圏内: お酒を飲んだ後でも釣りができ、移動のストレスがありません。
  3. レンタルや設備が充実: 忘れ物をしても安心です。

おすすめキャンプ場①:ケニーズ・ファミリー・ビレッジ(埼玉県飯能市)
都心からのアクセスが良好で、名栗川での川遊びやニジマス釣りが楽しめます。釣り具のレンタルもあり、まずは川釣りから始めたいライダーに最適です。バイクサイトへの乗り入れも可能で、地面がしっかりしているためスタンドがめり込む心配も少ないでしょう。

基本スペック・特徴

  • 場所埼玉県飯能市
  • 特徴川釣り可、レンタル充実
  • バイク乗り入れ可

公式サイト →

おすすめキャンプ場②:キャンプマナビス(千葉県館山市)
房総半島の南端に位置し、海(平砂浦海岸)まで歩いて行ける希少な立地です。広々としたサイトはバイクの乗り入れも相談でき、温水シャワーが完備されているため、潮風や魚の汚れをさっぱり落としてからシュラフに入れます。

基本スペック・特徴

  • 場所千葉県館山市
  • 特徴海まで徒歩圏内、温水施設
  • バイク乗り入れ相談可

公式サイト →

釣れなかった時のバックアップ食材を用意してリスク管理する

「釣った魚を食べる」は最高のロマンですが、自然相手の遊びである以上、一匹も釣れない「ボウズ」のリスクは常にあります。釣果をあてにして食材を何も持たずにキャンプ場へ向かうのは、ひもじい思いをするだけの無謀な賭けです。

スマートな釣りキャンパーは、必ずバックアップを用意しています。

  • レトルトや缶詰: 常温保存ができ、かさばらないカレーや牛丼の具などを非常食として持参します。
  • 現地調達: キャンプ場近くの道の駅やスーパーで、地元の食材やお肉を購入しておきます。
  • 釣れた場合の扱い: 魚が釣れたら「豪華な追加の一品」として楽しむスタンスが精神衛生上も好ましいです。

「釣れなくても美味しいキャンプ飯がある」という余裕があれば、焦らずに釣りを楽しめますし、結果的に良い釣果に恵まれることも多いものです。リスク管理もまた、旅の重要なスキルの一つと言えます。

※本記事は執筆時点の情報に基づき作成されています。正確な情報提供に努めていますが、内容の正確性や安全性を保証するものではありません。意思決定の際は、公式サイトや専門家の助言をご確認ください。

初心者が釣りキャンプツーリングの始め方で迷うポイントQ&A

バイクと釣りを組み合わせる際、車での移動とは異なる特有の悩みが出てきます。特に「安全性」「臭い」「装備の取捨選択」は、初心者が必ずぶつかる壁です。

ここでは、多くのライダーが抱く3つの疑問について、法的観点と実体験に基づいた解決策を提示します。

釣り竿をリュックに入れて背負って運転しても大丈夫か?

結論から言うと、リュックに竿を差しての運転は極力避けるべきです。

法的には、地上から2m以下であれば高さ制限には抵触しません。しかし、安全面でのリスクが極めて高いのが実情です。万が一転倒した際、背負ったロッドが背骨や内臓を圧迫する「凶器」となり、大怪我につながる恐れがあります。

また、走行風の影響も無視できません。リュックから飛び出したロッドが風を受けて煽られ、予期せぬ挙動でバイクのバランスを崩す原因になります。長時間の運転では、肩への負担が蓄積し、操作ミスを誘発する可能性も否定できません。

安全かつ快適に移動するためにも、前述した通り「仕舞寸法50cm以下のロッド」を選び、シートバッグ内に水平収納するのが正解です。

臭いや保存が難しい生餌はどうやって運べばいい?

生きている虫エサ(イソメやゴカイ)は、バイクの振動と熱に弱く、運搬中に弱ってしまうことが多々あります。さらに、一度でも汁漏れすると、バッグやウェアに強烈な腐敗臭が染み付くという悲劇を招きかねません。

最も確実なのは、キャンプ場近くの釣具屋で「現地調達」し、その日のうちに使い切ることです。もし事前に用意したい場合は、常温保存が可能で液漏れしにくい「人工餌(バイオワーム)」を活用してください。

どうしても生餌を持ち運ぶ必要があるなら、スクリュー式の完全密閉容器(メイホウのリキッドパックなど)に移し替え、保冷剤と共にクーラーバッグへ入れましょう。購入時の簡易パックのまま運ぶのは、リスク管理の観点から推奨できません。

かさばる長靴は持参すべきか?足場の良い堤防を選ぶべきか?

積載量に限りのあるバイクツーリングにおいて、かさばる長靴を持参するのは得策ではありません。

初心者のうちは、スニーカーで安全に釣りができる「整備された漁港」や「海釣り公園」を選んでください。テトラポッドや磯場は、専用のスパイクシューズが必要な危険地帯であり、ソロツーリングでの事故は命取りになります。

足場の良い場所を選ぶことは、荷物を減らすだけでなく、自身の身を守ることにも繋がります。雨天や朝露対策でどうしても長靴が必要な場合は、「日本野鳥の会」のバードウォッチング長靴のように、小さく折りたためるパッカブルタイプを検討すると良いでしょう。

※本記事は執筆時点の情報に基づき作成されています。正確な情報提供に努めていますが、内容の正確性や安全性を保証するものではありません。意思決定の際は、公式サイトや専門家の助言をご確認ください。

安全な積載とスマートな道具選びで最高の釣りキャンプツーリングを

バイクでの移動と、現地での釣り、そしてキャンプ。これら三つの楽しみを掛け合わせた釣りキャンプツーリングは、準備さえ整えば誰でも実現可能な最高の冒険です。

ここまで解説してきたノウハウを振り返り、安全かつスマートに旅を楽しむための要点を整理しました。

  • 仕舞寸法50cm以下の道具で法令を遵守した積載を行う
  • 二重防水パッキングで魚の汁漏れと臭いを完全に防ぐ
  • 設営ファーストのスケジュールで余裕を持って行動する

ロッドやテントなどの道具選びにおいて「コンパクトさ」と「収納サイズ」にこだわることは、単に荷物を減らすだけでなく、走行中の安全性に直結します。法律で定められた積載制限を守ることは、自分自身の身を守ると同時に、周囲から信頼される「旅慣れたライダー」としての証明にもなるでしょう。

また、魚を持ち帰るための二重防水構造は、愛車や大切なキャンプギアを汚れから守るための必須テクニックです。現場でのトラブルを未然に防ぐことで、心置きなく釣りと料理に没頭できる環境が整います。

自分のバイクで走り、自分の力で魚を釣り上げ、その命を自然の中でいただく。この一連のプロセスで得られる達成感と充実感は、他のレジャーでは決して味わえません。ぜひ、万全の準備と安全運転で、あなただけの特別な釣りキャンプツーリングへと出発してください。

※本記事は執筆時点の情報に基づき作成されています。正確な情報提供に努めていますが、内容の正確性や安全性を保証するものではありません。意思決定の際は、公式サイトや専門家の助言をご確認ください。

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